148人が本棚に入れています
本棚に追加
だがどうしようもない。ずっと昔から真っ黒で猫にそっくりな目を持っているのだ。
少しつり上がっていて丸くて不思議な目。しかも視えなくていいものがはっきりと視えてしまう目。
「はぁ……」
李織はプリントを持つ。プリントは前やったテストだった。点数は96点。
李織は頭は良い。学校で勉強以外にすることがないからなのかもしれないが。
プリントを仕舞うと担任が来て、ホームルームが始まった。明日は朝礼があるとのことと授業態度のことで注意を受けてホームルームは終わった。
李織は誰よりも早く教室から出て学校から出た。
李織にとって学校は苦痛以外のなにものでもない。
全て目のせいだ。
変なものが視えてしまうから少し変わった行動をとる李織に周りはあまり近づかなくなった。
最初のコメントを投稿しよう!