友達の彼女

4/28
1221人が本棚に入れています
本棚に追加
/309ページ
「あのっ……、自分高橋と申しますが、ここは小林 弘二さんのお部屋で間違いないでしょうか?」  僕は顔を出した女の子に向かって、出来る限り丁寧な言葉を選びそう聞いてみた。 「あれ? もしかしてコウちゃんのお友達の高橋君?」  コウちゃん? ああ、名前が弘二だからコウちゃんか……。ってか僕の名前知ってるって事はやっぱり彼女とか……なのかな?  そう僕は思いながら、 「あっ……、はいそうです。休みなのでちょっと寄らせてもらったんですが、小林君いらっしゃいますか?」と再度確認の意味でその子に聞いてみた。  すると彼女は掌に顎を乗せ、ちょっと目線を天井にあげた状態で、うーんと呟くと、 「コウちゃん、今はちょっと出ちゃってるんだけど、でも、もうすぐお昼だし、そんなにかからず戻ってくると思うから、良かったら上がって待ってなよ」っと、ニコニコしながら言ってきた。
/309ページ

最初のコメントを投稿しよう!