友達の彼女

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 彼女の表情が語るにつれ少しずつ豹変していく。 「ダカラネコウチャンヲテニイレテモソレデオワリジャナイノ、カレノコトヲサラニシリタイノ、ダカラシラベタノ、ケイタイモスバテチェックシタノ」 彼女の目は血走り、相変わらずの笑顔も口角が異常なほどあがりきり醜悪な表情へと変化していく。 「コウチャンノソツギョウアルバムモミタ、パソコンモメールモスベテチェックシタ、カゾクコウセイモスベテソラデイエルヨ」 だらしなく剥き出しになった歯茎からは、口を開くたびに粘液のような唾液がポタポタと滴り落ちていた。 「そしてね」彼女の表情がふっと元にもどった。 「コウちゃんの事を全て知って、コウちゃんとひとつになる準備が整ったところに貴方が来たの」 彼女が愛でるような瞳で僕の方を見て言葉を続ける。 「わたし嬉しかった……、コウちゃんとコウちゃんの大事にしてる物が同時に手にはいる。イッショニナレル!」 歓喜の声を上げる彼女の口角はさっきよりも更に上がり、とめどなくだらしなくなった液体がボタボタと滝のように溢れだしている。  僕は今ままで聞きたくても中々聞けなかった……、いや、聞きたく無かった一言を口にする。 「小林は今どこにいるんだ?」   ふと彼女は僕の目の前に顔を近づける………………………………………………………………腐臭がした……。 「サッキイッショニタベタジャナイ」  僕はだらしなく泣き出し逃げ去りたい。全てを今すぐ吐き出したい。そんな感情に襲われたが気持ちは直ぐに落ち着き、冷静に彼女の言葉を聞いていた。それもきっと彼女の薬の効果なのだろう。 「僕はこれからどうなるんだ?」 今さら聞きたくも無い質問をした。  彼女は少しだけ僕から顔を遠ざけ、正座をし、目の前で両手を合わせこういった。 「イタダキマス」
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