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俺の名前は黒崎亮太、17歳、駒王学園に通う高校2年生だ。
この学園は元々女子校だったのだが方針が変わり、俺達男子も入学できるようになったのだ。
それゆえに女子の比率が男子よりも圧倒的に高いのである。
それで俺は男子達と仲良くしなければならないと思っているのだが、俺のクラスの男子ときたら(溜め息)。
松田:「なあ、放課後剣道部の女子更衣室に行かないか?」
元浜:「いいな、あそこの女子更衣室に穴が空いているしな。」
一誠:「行こうぜ、黒崎はどうだ?」
3人組が俺に尋ねてきた。
亮太:「アホくさ。君らと関わっているとロクな目に合わないからね。」
そう言うと俺は教室を後にした。
松田:「何だよ、黒田のやつ。」
元浜:「つくづく付き合い悪いよな、あいつ。青春謳歌しなきゃな。」
一誠:「まあ、俺らの振る舞いからすれば至極当然だと思うけれどな。」
3人組から離れた所では女子たちが集まっていた。
女子A:「黒崎君、いつも1人でいるよね。」
女子B:「兵藤達3バカトリオは当然だとしても、私達とも距離を置いているなんて。」
女子C:「彼、冷静沈着で真面目なのはいい所だけどね。優しい所もあるけれどね。」
女子D:「黒崎君の将来、心配だね。」
女子たちの話のせいか、俺はくしゃみをしてしまった。
亮太:「誰が俺の噂をしているんだ?」
俺が距離を置いているのには訳があった。
兵藤達は3バカトリオと学園内では有名で、女子たちからは嫌われ者だった。
助平どもの集まりで、特に兵藤一誠は他校までその悪名は轟いていた。
俺は内心では3人を軽蔑していて、極力関わらないようにしていたのだ。
俺が一部の男子と距離置いていたのはそのためだったのだ。
女子たちともなるべく話すように心掛けているのだが、昔からの口下手のためあまり話していないのだ。
このまま高校生活を送るのかと思うと切なくなった。
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