その出会い

3/8
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
「俺はどこでも構わない。だが部屋は五つしかないのだろう?  誰が二人で寝るかが最優先だ」 「そうだね、二人で寝る人は少し広い所にしよっか。良い?」 「あぁ」 じゃー、 と二つ広い部屋を丸で囲む。 「僕と本歌は一緒に寝るから、あと1ペアどうしよっか」 「舞と英は?」 「「嫌だ」」 同時に答えた二人に本奇は苦笑する。 「裕陽と風は?」 「「嫌だ(ね)」」 「こちらも駄目か....」 「じゃあ、舞と風。どう?」 それぞれ違う家の二人に視線を向けた、本歌と楓。 風と舞はそれぞれ顔を合わせると、小さく頷いた。 「いいよ...」 「うん、僕も」 「そっか。じゃあ決定ね」 部屋は五つ。 長い廊下に、全て並んで揃っている。 最も階段に近い部屋には裕陽。 その隣にある部屋は英。 次に楓。 そして大きい部屋に舞と風、 それに続く部屋は本奇と本歌のだ。 並んだ五つの部屋の前には、3つの洗面所。 家にはその他にも三階に広いフリースペースがあり、 部屋が並んだ二階には勉強場、そして本が沢山ある部屋。 一階にはリビング、キッチン、鍛錬場に洗濯場。 「広い、な」 「うん。本歌は僕と一緒でよかった?」 「何今更。いままで一緒に寝てきて」 「そーだね」 まるで二人の為に用意されたかの様に、全てが二つ用意されていた。 勉強机、クローゼット。 「母さんは、知っていたのかな」 「あぁ、知ってたさ」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!