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「あ!美味しい!!」
「ホントだ!楓上手い!!」
美味しそうに食べる本奇と裕陽に、楓は小さく笑った。
「父さんが遅かったからな、良く作ってたんだ」
「すっごい!!僕の家では本歌兄しか料理作れないんだ!」
「え、ちょ!僕だって作ってるもん!!」
「本歌兄を手伝ってでしょ?一回一人で作ろうとしてキッチン丸焦げになったじゃん」
クスクス笑う同行に、顔を赤くする本奇。
「あー、もー皆して兄ちゃん苛めんな。これでも結構上達してる」
本歌はそう言いながら本奇を慰める。
本奇はと言うと本気で落ち込んだのか涙を拭っていた。
「こんくらいで泣くな。」
「泣いて、ないし」
命令口調ながらも本奇の頭を撫でている本歌。
「早く食え。冷めるだろ」
「......はい」
そんな様子を眺めていたのは楓ただ一人で、
他の少年達はもう仲良くなったようでぎゃーぎゃー騒いでいた。
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