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どれくらい気を失っていたのだろうか...
再び意識を取り戻したときには、視界も回復していた。
辺りを見渡すと、そこはどこかの山奥のようだった。
浩介は、大きな木にしがみつきながら、そのまま気を失っていたのである。
良かった...
視界も戻り、ホッとため息を吐いたときだった。
背後に人の気配が感じられ、思わず体が硬直した。
次の瞬間、大きな網が自分を包み、体を拘束されてしまう。
必死にもがくが、まったく身動きがとれない。
くそっ...
誰だ...
私をこんな目にあわせて、いったいどうしたいんだっ...
また生き埋めにされるのかもしれない。
再び死の恐怖に襲われた浩介は、せめて相手の顔を見ようと目を向けると、そこには信じられない光景が広がっていた。
自分を拘束した人物は、他でもない...
息子の勇太だった。
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