my dear you

13/16
前へ
/40ページ
次へ
「いいの? わたしで...」 『勿論』 「わたし、わがままだよ?」 『いいんだ』 「わたし、嘘つきだよ。いっぱい嘘つくよ?」 『知ってるよ。でも、亜美の嘘に悪い嘘はないことも知ってる。だから、それでいいよ。僕は、亜美の全てが好きなんだ。だから、結婚して欲しい』 亜美は涙を拭いながら、ジッとリングを眺めていた。 僕は、それを見て、すかさず彼女の左薬指にリングを通した。 少しだけ、ゆるかったようだ。それでも彼女は「ピッタリ」と、嘘をついて笑みを見せた。 『受け取ってくれる?』 亜美は、小さく頷いた。 「本当にありがとう。でも、正式な返事は後日させてくれないかな。今は...この余韻に浸らせて」 『わかった、待ってるよ。でも、そのリングは亜美が持ってて』 ちょうど料理が運ばれて来た為、『とりあえず、食べよっか』と、僕は彼女を信じて答えを待った。 .
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

467人が本棚に入れています
本棚に追加