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終業式の間もずっとソワソワする私。
早く…
早くこの気持ちを響先輩に伝えたい。
体育館に整列した全校生徒。
3年生の列の一番後ろの方に赤い髪だけが見えて、私の胸はドキドキしっぱなしだった。
冬休み中の補習とか、休み開けにあるテストの事とか、先生がダラダラと話すHRにイライラしてる私を後ろの席の真奈美がクスクス笑ってた。
やっと長かったHRが終わって先生が教室を出た途端、私は響先輩へのプレゼントを入れたトートバックを抱えて立ち上がった。
「麻衣、いよいよだね!」
「今度こそ素直にね!」
「麻衣、頑張れ!」
3人の励ましに私はゆっくりと頷いた。
「行って来る…」
3人が微笑みながら親指を立てて見送ってくれた。
教室を出たら、2組の前で誠くんまでがニコニコ笑って親指立ててる。
なんか…
いざ!出陣!
みたいじゃん…。
そう思ったらなんだかおかしくなって、私はクスクス笑いながら階段を登った。
階段を一段登るごとに私の心臓がドキドキを増して行く。
思い出せば、春に入学して…
なかなか友達が出来なくて、暇つぶしに校内を俳諧してて…
階段を登り切った所で、何も書かれていないプレートがぶら下がるこの教室を見つけた時、胸が弾んだ。
その真っ白なプレートをじっと見つめ、ふーっと深呼吸してから、私はそっと空き教室のドアを開けた。
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