さよならの視線

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ひろあきは、小さい頃から遊んでいて、よく海で貝拾いをした。 ひろあきは、写真を撮られるのがいやで、私のカメラに残っているのはほとんど顔がぼうしでかくれている。 まだ幼くて、ちょっとケンカもして…そんな日々が続くと思ってた。 段々、会える日も少なくなって、いつの間にか私たちは中学生になっていた。 その頃、ひろあきの両親は離婚していて、お父さんの方が私たちに会わせてくれた。 でも、中学生になってからは、ちょっとした恋愛感情があって、ひろあきはとても背が高く、かっこよくなっていた。 私は照れて、まったく話せなかった。 ひろあきの方も、まったく話してはこなかった。 その時、私はどちらかというと、地味で、メガネをしていた。 後から思うと、あの時ひろあきは私のことを何とも思って無かっただろうと思う。
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