本編

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俺はさっそくゲームをプレイしてみようと思い、ケースを開いた。 ディスクはケースと同じように真っ黒で、取り出して裏表眺めるが、やはりタイトルは書かれていない。 個人で作られたものかもしれないと思った。 テレビをビデオモードに切り替え、DVDプレイヤーにディスクを入れると、いきなり白いワンピースを着た中学生ぐらいの金髪の少女が銃を右手に握ったまま、ベッドに仰向けに寝ている映像が映し出された。 やはりこのゲームにタイトルはないようだ。 今から夢を見るのかと画面に見入っていると、すぐに少女がむくりと起き出して、銃を片手にベッドから降りて立ち上がった。 どうやらこれが夢の中で、この銃で魔物を倒すようだ。 少女は勝手にドアを開いて部屋から出た。 外は薄暗く、足元には濃い霧が立ち込めている。 少女は振り返らないが、背後には部屋のドアしかなく、上部のランプで照らされていて、家らしきものは見当たらない。 少女が部屋を出てすぐに、画面に赤い文字で「敵を10人倒せ!」と表示され、数秒後に消えた。 この薄暗い空間で10人もの敵が現れるのか。 適当にボタンを押してみると、少女は瞬時に銃を構えて発砲した。 少女はそれに反応したかのように歩き出した。 どうやら敵の方に向かってくれるようだ。少女は霧の中をぐんぐん歩き回る。 すると、最初の敵が現れた。
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