第一話

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「ちょっとイケさん、そんな所で何ナレーションしてるんだい?」 これはこれはトメさん。 今日もお元気そうで! 「そりゃ死んでるんだから、元気に決まってるじゃないかい。 そんな事よりも、生前行きの申請はまだおりないのかい? 私が亡くなって半年もたつってのに、孫娘がまだ立ち直ってないみたいなんだよ。 だから早い所、顔見せに行って元気づけたいんだけどねぇ・・・」 あーすいませんねー なんせ生前の世界への申請許可を出しているは政府ですので、受理されるまでが大変時間かかるんですよ。 「やだねー。あの世もこの世もどの世界も役所は仕事が遅くて困るよ。 こんなに時間かかってちゃー肝心な時に間に合わなくなったらどうする気なんだい」 そうですよねー、全く。 トメさんの言うとおりです。 「トメ?さっきからトメってなんだい?私の名前は・・・」 あー!あー!!駄目です! 今、公共の場所にあなたの話をのせるのですから、本名なんて喋ったらプライバシーも保護されなくて大変な事になります!! 「おや、まあ。なんだい私の事を書いてるのかい? それじゃあまあ、可愛く書いておくれよ」 あー、はい。 前向きに善処します(棒読み)
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