Midnight Judgment

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――翌日―― カーテンが開いたと同時に室内へ日の光が射す 一面を支配していた薄暗い紺色の闇は一瞬にして光に追いやられ、影となる こうして朝が来た 全体的に白い物が多い清潔感のあるインテリア 丸い壁掛け時計は午前7時を示している 「おはよぉ~」 薄ピンクパジャマのハタチちょいくらいな女性がドアを開け、眠い目をこすりこすり起きてきた 「おー亜美、おはよう」 返事をしたのは六十代後半程の年老いた白髪の男性 老眼鏡をかけて椅子に腰掛け、新聞に目を通している 「・・ねむー」 女性・・亜美はノロノロ危なっかしい足取りで冷蔵庫の前へ行き、牛乳を出した 「何をされた形跡も無い遺体、同じ場所に5人、男性3人女性2人・・」 白髪の男性は新聞の文章の一部をざっくりと抜粋して音読する 「・・パラノイド、ね」 亜美はマグカップに牛乳を注ぎながら事件の原因の名を言い、一気にそれを飲み干した 「ぷは~~・・私の朝は牛乳から始まる。いいねぇ~このフレーズぅ」 「いつも通り朝飯はいらないんだろう?」 「うん、おじーちゃんの料理は大好きだけどいらない。ダイエット中なのん」 この2人の関係は孫娘と祖父 余談ですが朝は食べても太らないよ 「でも朝は食べといたほうが言いと思うんだけどなぁ、おじーちゃん」 「いーの、あたし元々朝って食欲が湧かないんだから」 「はいはい」
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