19人が本棚に入れています
本棚に追加
「んー」
亜美はソファーに飛び込んで横になる
「ここで二度寝させてもらいましょ・・」
言いながらと目を閉じる
「・・やっぱ止めた!」
一瞬で起き上がってソファーから立つ
女心と秋の空とはよく言ったもんだ
「ねージュジュはー?」
「いつも通りだよ」
「ふふふのふーん♪」
亜美はパジャマのままにリビングを後にした
豪邸とまではいかなくともそれなりに良い家の前
「・・・・・」
誰かがじょうろで花壇の花に水を注いでいる
水やりをしているのは十代半ばくらいの少年だった
少し地味ではあるが、容姿は平均よりは上をいく
服装は黒いTシャツに赤い上着、下はブラックジーンズを着用している
「・・・・・」
少年は口元にかすかな笑みを浮かべつつ、色とりどりの花達にまんべんなく水をやる
「そりゃー!ヘッドロック!」
背後からいきなり現れた亜美が少年にゆるいヘッドロックをかける
ヘッドロックってのはね、相手の頭を脇に抱えて締める技のこと
「・・あ、おはようございます」
少年はヘッドロックに関しては完全フルシカトで朝の挨拶をした
「朝ごはん食べたかぃ」
「はい」
「何食べたぁ」
「ホットケーキ」
「美味しかったかぃ」
「とても」
「そうかそうかぁ」
謎な尋問が一通り終わると、亜美はヘッドロックを解いた
最初のコメントを投稿しよう!