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少年は後ろを振り向かずに立つ
そして走ろうとした
「うっ!」
足に鋭い痛みが走り、少年は足を抱えてうずくまってしまった
どうやら転んだ時に足首を痛めたらしい
走りたいが体が言うことを聞いてくれなかった
(なんで・・くそっ)
少年は自分が死ぬことよりも、父との約束を守れなくなることのほうがよっぽど悔しかった
「もう逃げるのは無理っぽいね」
気づけば後ろにいたはずの獅子の怪人は少年の前方数メートルのところに
(ごめん・・父さん)
「フフフ・・」
獅子の怪人は笑いながらゆっくりと近付いてくる
死ぬ覚悟は出来た
だがその時だった
「!?」
少年は驚いた
何故なら横からの鮮やかな緑の太いレーザービームが獅子の怪人の姿を完全に覆い隠してしまったからだ
涙で濡れた少年の顔は緑色に照らされる
「・・・」
ただただそれに見入る
そしてレーザービームが止むと、獅子の怪人の姿はどこにも見当たらない
消えてしまった
「これは・・?」
少年は横を見る
そこには自分の体くらい大きなバズーカ砲を構えた緑色のアーマーとマスクの戦士が
2つの目は赤く光っていた
少年はただひたすらその戦士の姿に魅せられていた
to be continued...
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