19人が本棚に入れています
本棚に追加
真夜中の神社
この文字面だけでなかなかの恐怖感がある
深夜ではなく真夜中ってのがまたなんとも
関係無いが夜に神社を参拝するのは良い事ではないらしい
「はぁ・・はぁ・・なんなんだよアイツっ、何がどうなって」
ド派手な服装、ド派手な髪型をしたチャラ度MAXの若い男が神社の建物の前で肩で息をしていた
「でもとりあえず、ここまで来りゃ・・大丈夫」
「何を根拠に」
「!?」
そうだ。どんなに走って逃げようと、例え海を越えようと、『ここまで来れば大丈夫』なんて簡単に言ってはいけない
逃げる者も追う者も、ひとつの世界に存在しているのには間違い無いのだ。違う世界にでも行かない限りは
「頼むよ殺さないでくれ!許してくれ!」
立った状態から一瞬で土下座の体制へ
普段かっこつけてるっぽいクセにこーゆー時はメチャクチャビビる、まぁ無理も無い
「許してくれって言われてもなぁ」
針鼠を象った怪人が笑いながら言う
頭、肩、胸、肘、膝、足に鋭そうな針が「触ったらケガするぜ?」と言わんばかりに沢山ついている
うかつに触ったならば痛いじゃ済まなさそうである
「別に俺はお前に対して怒りを覚えてるわけじゃないからどーしよーもない」
「そんな・・」
針鼠の怪人は土下座の体制でいる男を無理矢理立たせ
「自惚れるなよ下等生物が。捕食者が獲物を喰らうのにゴチャゴチャとした理由がいるか?」
最初のコメントを投稿しよう!