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「・・・・・」
音がした
何も喋らない赤い戦士に代わって、ということでは無いだろうが
キュィィィィィィンという、そんなに大きくは無い音がした
「音・・?」
それは赤い戦士の背中についているスラスター(推進装置)らしきものからだった
そしてスラスターから徐々に赤い光が溢れだし、音もそれに伴って大きくなっていく
「っ!」
次の瞬間、静止状態からの急加速
針鼠の怪人に向けて一直線にだ
「!?」
予想外の事態に針鼠の怪人は全く反応が出来ない
赤い戦士は高速で地面スレスレを飛行しつつ、ダガーナイフで針鼠の怪人の二の腕辺りを斬りつけた
「ぐわぁっ!」
針鼠の怪人は斬り付けられた二の腕を押さえ、膝をついた
赤い戦士は地面に足をつけてスラスターでの前進を止めた
「やって・・くれたなぁ!どこの誰かは知らないが調子に乗るなよ!」
ついにイライラがキャパシティを超え、激しい怒りを見せる
針鼠の怪人は立ち上がり、赤い戦士に殴りかかった
赤い戦士はスルリと流麗にその拳を避けながら、ガラ空きで針も無い腹にえぐるような鋭いパンチをした
「がふっ!」
赤い戦士は針鼠の怪人が怯んだその一瞬に、ダガーナイフで再び腹を攻撃
「ぐあっ!」
針鼠の怪人はのけ反りつつ後ずさり、赤い戦士を睨み付ける
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