シガー

あたしは知ってるんだ。

すき、は当たり前なの？かんちゃん。

「すき？」

「ああ。」

「すき？」

「うん。」

ほらね。

…も、いい。

りおちゃんは、お花みたいだと思う。

「むっちゃんとかんちゃんは本当に仲良しだね。」

りおちゃんが笑うと、ポカポカするような気がする。
お花が咲くような気がする。

「そうかな？」

頭をかきながら照れてるかんちゃん。

…む。

「むっちゃん？どうしたの？」

「むっちゃん？何、口尖らせてるんだよ」

…ハッとする。

危ない、危ない。

あたしはなんてかわいくないんだ。

りおちゃんは、どんな表情でもかわいいな。

「えへへ。」

あたしが笑ったら、二人とも笑った。

そうやって今日も、穏やかな空気が流れていく。