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結局、その後は英語は鹿野いじめになり、鹿野は英語を覚えたての中学生みたいな喋り方で教科書を読まされた。
「たくっ!!なんでバレるんだよ」
「お前が変な事してるからだろ?」
「んじゃお前も馬鹿な事しろよ!!今から職員室乗り込んでこい」
「乗り込んでどうすんだよ.....」
おそらく何も考えていないのだろう。
「ってか俺がなんかやらかしてもお前の所為になりそうだな」
「何もすんなよ!!」
やっとそれに気付いたらしく大声で叫んでいた。
「顔がそっくりってのも考えようだよな」
「そうだね.....じゃあ額に肉とでも書こうか」
と、神谷迅は鹿野大輔を見ながら言った。
「お前には米って書いてやるよ」
苦笑いしながら返答した。
「次、化学実験室だぜ?」
ふと、迅は時計を見ると、時間は後五分しかなかった。
「あそこ結構離れてるから走るぞ」
「走るの? 」
あからさまにやる気のないような声だった。
「運動苦手か? 」
「得意ではないかな」
「んじゃそれは俺の方が勝るって事だ」
口元を緩めながら鹿野は誰もいない教室から走り出た。
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