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目を開けると、男の大きい背中が見えた。
「おい、犬相手に刀をふるとは、刀を持つものとして、風上に置けねぇな…」
浪士の刀は、枝によって塞がれていた。
「なにっ…」 浪士は、男の行動にびっくりしていた…
刀を枝から離そうとしたが男に手首を捕まれて、身動きが出来なかった…
「大丈夫か?少年…」と背中ごしに聞いた。
「うん、大丈夫…ワンチャンおいで」
と少年は、夜月をつれて逃げた…
それを確認した男は、浪士の手首から手を離し、何もなかったように浪士に背を向けて、歩いていた…
「おい、俺を無視するな!!」
と浪士は、背を向けている男に向けて、刀を振るったがそれは、空中を斬っただけであった…
「逃したのによ…」
と後ろから聞こえて振り返った時には遅く浪士は、峰打ちを打たれていた…
音を起てながら浪士は地面に倒れた…
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