異世界からの訪問者は、関西人?!

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「そういえば君、執務室に何の用なんだい?」 「執務室? あ、そうなん? ここ、執務室なんや」 どうやら、ここがどこか知らずに来たらしい。 「なら、まずは俺がここに来た方法を説明せんとな」 そういうや否や、遼はどこからともなく、黒板やらチョークやらを取りだした。 「そ、それは?」 「創造」 「創造……。属性であるのは知っていたが、初めてみたな」 びっくりしているユーリを尻目に、遼は黒板にチョークで色々と図を描いていった。 「まずは、俺の立ち位置や。今俺が住んでいる世界は、アルテミスって言うんや」 「へぇ。あ、ちなみにこの世界の名前は、エルディオンだよ」 「で、アルテミスにあるイグナスって国で、紅蓮隊言う部隊の隊長させてもらとる。んで、とある縁で、イグナス国のお姫様と出会ってな? 今はそのお城で生活させてもろてる」 無視され、落ち込んでいるユーリを無視して、遼は描いた図をペシペシと叩きながら、授業を進めて行く。 「そして、今回の見どころや。この世界に来た方法は、どこ○もドアをちょっといじって、色んな世界につなげたんや。で、たまたま、この世界に繋がったというわけや」 「その簡単に異世界移動してみせるってのには、もうつっこまないよ……」 さも、普通のことのように言ってのけた遼に、ユーリはもう、呆れを通り越して、諦めていた。
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