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自分が傷つきたくなくて
僕は自分を硬くて鋭い針で覆った
でも
今はそんなことをした自分が恨めしい
君に触れられない
君を傷つけてしまいそうで
傷つかないための針が
逆に僕を傷つける
苦しめる
隣に居るだけで温かくなれる君にに触れたくて
もっと近づきたくて
でも君を傷つけたくないから
僕は君から距離をとる
僕が離れても
君はまた傷つかない距離で僕と一緒に居てくれる
愛しくて
触れたいのに触れられない
温かい君は
柔らかそうで
傷つけてしまうから
知ってるから
君は僕に触れてこない
優しいから
傷つかないところで僕をなぐさめてくれる
触れたくて
できなくて
触れられたくて
距離をとられて
僕は静かに涙をこぼす
顔まで針で覆われてるから君には見えない
優しい君は
僕の涙に気づいて声をかける
僕はまた静かに涙をこぼす
ああ
傷つかないための針が
僕を傷つける
身を守るための針が
僕を追いつめる
僕は
小さくなる
まん丸くなって
それが
より僕の針を逆立ててしまう
丸くなっても
僕の針は硬くて鋭くて
やっぱり
君を傷つけてしまうんだ
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