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それから、と、続けて事もあろうか少女は空の手をわし掴むと声を大にして叫ぶ。
「女子のノート勝手に開いて覗くなんて最低ッ、信じらんない、最悪よ!!」
相手の言葉に当然ながら納得できずにいる空に対して、少女は本人が出来る最大の怖い目、いわゆる‘睨む’と言う行為を叫びながらしているのだろうが、まったくもって怖くないし。
【寧ろお前の方が色々と最低だろ】
そう返してやろうとしたがギリギリで飲み込む。
面倒くさそうに頭を掻いて掴まれた手を振り払いノートを突き出して空は不機嫌そうに口を開いてこう告げる
「最低って、お前なぁ…人をそんな妄想小説のネタにすんな」
「やっぱり読んだの!?っー…最悪ッ、アンタに読まれたらお嫁に行けないわ…ッ」
面倒な奴。
脳内で空はそう呟くと本日何回目になるか分からない、深いため息をはいて頬を掻く
何で自分がこんな事をせねばならんのだ、相手の発した言葉に対し脊髄反射で、嫁を貰えなくなったらどうしてくれるよ、おい。
半分は冗談他は本気の突っ込みを入れたかったが面倒なので止めた。
「最低最悪で結構だ、お前こそ俺でそんな妄想小説を書くな」
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