45人が本棚に入れています
本棚に追加
雅樹は真剣な瞳を目の前の球体に向け、ゆっくりとそれに触れる。
「どうすんだ?」
後ろから聞こえた宗太郎の言葉が、やけに重く感じる。
雅樹は振り向かず、ただその球体を見つめたまま答える。
「これが製造された場所に戻るように指示する。何十年もかけてゆっくりと……ね」
雅樹が球体から手を離すと、床が振動を始めた。
「動き出したみたいだな。雅樹、早く降りようぜ」
「ああ……」
最後に二人は動かない貴弘の姿を確認し、部屋を出て行った。
『雅樹! コーネリウスが動き出したみたい!』
「ああ、自分で動かした。貴弘を倒した時、はずみでコーネリウスが地上に落ちたみたいだから、完全に大地から離れるまでまだ時間がある」
雅樹はそう話しながらも、まだ何かを考えているような顔をしている。
そんな雅樹を後ろから見つめながら、宗太郎は雅樹と共に長い通路を走り続けた。

最初のコメントを投稿しよう!