蒼蘭の記憶†Ⅰ†

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ドタドタドタドタ!! 不意に聞こえてきた騒がしい足音。 音がする方に目を向けると、バシーンッ!!と勢い良く開かれた障子。 その先にいたのは。 「千里ざぁぁあぁあん!!」 今にも泣き出しそうな声で自分の名前を呼ぶ幼なじみであった。 「千里さん!!千里さん!!千里ざぁぁあぁあん!!うわぁぁぁあぁ!!」 ガバァァァア!! ついに溢れんばかりだった鼻水・涙が決壊して垂れ流し状態になりながら抱きついてきた馬鹿。 「くっつくな!!汚ねぇだろ煌駕!!」 案外酷い千里。 …そう、俺に現在進行形で抱きついている馬鹿の名前は、鷹 煌駕(タカコウガ)。 俺のひとつ下の幼なじみなのだ。 幼なじみ、と言ってもどちらかと言うと舎弟に近い。 そして。 「鷹?千里から離れなさい。」 「…馬…鹿……千、里…から…ど…け。」 煌駕の後に続いて入ってきた2人も、俺の幼なじみだ。 ・
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