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「…っ…断ったら…?」
恐怖の中、かすれる声を絞り出すように聞く。
「言ったよね?拒否権はないって。君の否応なしに連れて行くつもりだよ。」
俺の中で恐怖が弾けるように更に増加した。
コイツは危険だ。
捕まったら終わりだ。
頭のどこかで警鐘が鳴り響く。
男が一歩踏み出す度に増す恐怖…
「……るなっ…」
ピタッ
絞り出す声に男は立ち止まる。
「……くるな……くるなっ!!!!」
叫んだ瞬間。
何かがはじけたように風が巻き起こった。
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