prologue

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「いたぞ!!フォレントの学兵だ!!」 ――見つかっちまったか……。さーて、怜弥も十分遠くまで逃げたことだろうしな。時間は稼げたさ。だが、本当に無事かどうかはまだわかんねえからな。敵の人数は……五人、ね。……これは……死んだかな。でもま、ただじゃ死なねえけどな。 「何を笑っている!!」 ――俺、笑ってんのか。これから死ぬっていうのに随分と落ち着いてる。 「どうしますか?」 「当然だ、すぐに殺せ」 ――そんな会話が聞こえる。魔力、足りっかな。 「俺は禁忌の家系『長谷川家』の長男だ」 「!?……それは本当か?」 「証拠ならこれから見せてやるよ。いくぜ。禁忌魔法(炎神障壁)!!」 少年はそう呟き宙に魔法陣を描いていく。 「させるな!!《ファイアアロー》」「《アイスアロー》」「《サンダーアロー》」「《ウィンドカッター》」「《ストーンニードル》」 全ての魔法が直撃したはずの少年は倒れずに魔法陣を描き終える。 直後、周囲の温度が急上昇する。 「ここは通さねえよ。俺のこの、命に代えてもな。――発動」
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