導かれし覇龍と喚ぶ少女

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「……貴方の種族は?」 「何に見える?」 はてさて、どうしたものだろうか 足下が急に光りだしたと思えばこれだもんな まさか自分が使い魔になる日がこようとは夢にまで見なかった まぁ召喚主が可愛いからそんな文句は言わないけども、どうせ暇だし俺の時間は無限だ でもこれが男だったら話は別、誰が好き好んで華の無い使い魔生活を送るかって つかこれ何てゼロ魔だよ、格好とか向こうに見える学院とか 後は窓から此方をみる爺さんとか 「わからない、けど人ではないことは確か」 「あぁ、俺は人じゃ無い、だが答えは自分で見付けな」 ゼロ魔の立ち位置で言う俺の才人みたいなって言いたいけどあっちに居たわ、ならこの子を見る限り俺はタバサの使い魔的な感じか シルフィードだったかイルククゥだったか……物忘れしたが龍だしまぁ良し 「契約」 「俺という使い魔をちゃんと制御できるかなお嬢さん?」 元より俺は誰かに仕えたりするのは嫌いだ、だが面白い奴なら少しくらいは付き合わなくもない 挑発も込めて俺の視線は真っ直ぐに灰色の髪で眼鏡を掛けた少女に向ける 「……絶対」 「認証した、我が主」 俺の今出している威圧と覇気に強い眼差しで返してきた少女は手の甲を差し出す 中々に見所がある、だから俺はその手を取り騎士が姫にする様にキスをした そしたら契約の証か自身の手の甲に刻まれるルーンの文字 意味は覇王 此処でも呼び名は変わらないな 「今日はこれまで!明日は使い魔との触れ合いの時間です」 そう言って教師らしき男は学院に早歩きで去っていく 俺は何をしたらいいんだろうな 「……付いて来て」 「了解だ」 何処に行くのか本を開いて読書しながら歩きだす我が主 転けたりしないかな? 「学生寮ってやつか」 「……私はセラフィス・アズケイン、貴方は?」 歩く事10分と少し、我が主は物静かな方らしい 話掛けようにも本読んでるから無駄そうだしってな訳で我が主の部屋に到着 本を閉じて顔を上げたと思えばまた急な自己紹介 「九十九絶月だ」 「よろしく」 俺の初めての使い魔生活が幕を上げました
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