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また、赤信号だ。
これで何度目だろうか。
家から三つ目の信号機。
いつもここで引っかかる。
家まで一度も赤信号に引っかからなければ、何か幸せが、素敵なことが待っているいるのだ。と、ひそかに思っているのだけれど。
幸せまでの道のりは遠い。
ここまでにわざとゆっくり歩いたり、早歩きしたりしてみても、いつもここで望みは潰える。
赤信号は、赤信号の待ち時間は、死や税金と同じように、誰にも平等に与えられるものなのかもしれない。
だとすれば、あとは効率性の問題で、信号の待ち時間に何をするかが重要だ。
年収二千万円のビジネスマンが信号待ちの時間に何をしているかは知らないが、きっと有効な時間の使い方をしているに違いない。
そうは言っても、僕は特に有意義な時間を過ごすでもなく、物思いにふける。
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