史上最悪のBirthday

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綺麗な二重に長い睫毛、キリッとした眉毛。 スッと伸びた鼻筋、シュッとした細い輪郭。 透明感のある、何かを見透かすような強い瞳はカラコンを入れているのか、瞳の輪郭がクッキリしている。 長めの前髪を少しサイドに流していて、襟足の長いウルフスタイル。 金髪に近い茶色い髪は、ワックスをつけているのか寝癖なのか、無造作にハネていた。 スラッとした長身が、モデルを思わせる。 ――イケメン… その言葉がピッタリなくらい、整った顔立ちをした男の人だ。 水色のワイシャツに、白と紺の縞模様のネクタイを締め、胸元のポケットには校章の刺繍が入っている。 ここからは少し離れた地区にある、有名進学男子校の制服を着ていた。 何も言わず、ただ目の前にいる男を見つめていると、次第に男の眉間に幾重もの皺が寄り、眉が吊り上がり、目が据わっていくのが分かる。 「てめェ…助けてやったのに、礼も無しか?」 「え?」 「口がねェのか?常識がねェのか!?」 整った顔から出た言葉とは思えないくらいの、口の悪さだ。 顔が良いだけに、ガッカリする。
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