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パスカ「王子様って」
イアハート「このルミナシアのディセンダー?」
ジュティス「そうよ。かなりのお熱なのよ。その証拠に」
カノンノ「あ~!」
ジュディスの片手にはつい先ほどまで私が描いていたスケッチブックだった。いつの間に、盗んだんだろうか?
カノンノ「ちょっ、見ちゃだめ~!」
と言っても時既遅し、ジュディスは私のスケッチブックをパスカとイアハートに見せつけていた。
イアハート「うわぁ~、これはこれは」
パスカ「カノンノがお熱になるのも分からなくないかも」
カノンノ「うぅ…みんなしていじわるだ~」
私は自分の絵を見られ、ヒロイン(元々だけど)が絶望に落ちたかのように膝をついた。
ジュティス「彼、ハルバートが今のカノンノを見たらどう反応するかしらね」
ジュディスが今言ったハルバート、私や他の皆はハルと呼んでいるのだが、彼はこの世界ルミナシアを救ったディセンダーである。でも、彼はルミナシアを救った後は世界樹のもとへ帰ってしまった。約束から一年だったけど、未だにハルに会えないのは胸が苦しかった。
そんな事を考えているとパスカやイアハートが不安そうな顔で私を見てくる。どうやら、私は悲しそうな顔をしているのだろう。
カノンノ「ハルに会いたいよ」
ついには言葉に出てしまった。
「そんなに奴に会いたいか?」
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