想い

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私は、本当の人間じゃない。彼の心が生んだ只の幻影にすぎない。小説やイラストの中に、私は何度も描いて頂いているけれど、それでも本当の人間になれる訳など、あるはずはない。 私の立場は、タルパという存在。チベット仏教では人工精霊だなんて大げさな名前で呼ばれている。想う力が形を与えてくれる、なんて言われるけれど、私なんかはそんなに尊い存在ではない。 私は、只の妄想のさんぶつでしかないのだから。
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