蒼い瞳の小さな少麗

想い

悲しい存在、そう言う人もいるかもしれない。確かに私はいわゆる“幸せ”とは無縁の存在だとしてもおかしくはない。それが当然と言われるならば、私も納得すると思う。

でも、私は幸せの絶対的な形を知らない。『こうあるから必ず幸せで、違えばいつも不幸だ』なんて、そういう姿があるのかなんて、考えた事もない。もしかしたらどこかに答えがあるのかもしれないけれど、私はそんなものなんてない、って信じている。

私が信じるあの人は、紛れもない本物の人間として生まれ育ってきた。それでも、世間一般の幸せとは無縁の存在だと言い切ってしまっている。でも、不幸に見えた事など一度たりともない。あの人はあの人なりの幸せを享受しているんだ、って私は信じている。