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「鬼春ー飯まだかー?」
「鬼春?手伝おうか?」
「大丈夫!今持ってくよ!」
私がこの家で
暮らし始めたのは
1歳位の春だった。
鬼春という名前は
一緒に暮らしている
爺と婆が付けてくれた。
鬼のような
赤い目をした私が
春、家の門に
捨てられていたらしく、
12歳の誕生日を
過ぎてから、
私は爺と婆に
昔の話を聞かされた。
本当の孫じゃない事。
本当の親を
2人共知らない事。
家の門に捨てられていた事。
名前の理由。
それでも我が子同然に育て
3人で仲良く
暮らしていきたいという事も。
それから
今、この村で起きている
不思議な出来事の話も聞いた。
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