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蓮斗の手に、もうぬるくなったブラックコーヒーを握らせる。 あたしはもう、叫ぶことしか出来なかった。 鼓動を映すモニターに映る線は、真っ直ぐな線を描いた。 「先生っ・・・ 蓮斗はまだ大丈夫ですよねっ・・・ 約束したんです!結婚するって! 幸せな家庭を築くのが蓮斗の夢なんです! ね、蓮斗、約束したよねっ?」 蓮斗はもう、なにも言ってくれなかった。
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