突然の悲劇

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私は自分の住むマンションに着いた。 エレベーターのボタンを押して、来るのを待っていると、 「あ…朱音ちゃん。おかえり。」 「宮福さん!ただいま。」 宮福さんは、私達の隣の部屋に住むおばちゃん。 私は人見知りだから、最初は避けていたけど、最近は、宮福さんの優しさに気付いて、普通に親っている。 「…朱音ちゃんさ、ここ(大阪)に来る前は、どこに住んでたん?」 「福島です。3年くらい住んでたかな。」 「…やっぱり、仲良い子とか、おったんやろ?」 「うん!彩花って子とは、めっちゃ仲よかった!」 彩花は私が福島に住んでいた頃、同じ学校に通っていた親友。 放課後は、毎日のように、遊んでいた。 今でも、仲は良くて、よくメールや電話をしている。 「…彩花ちゃん、無事やとええなぁ。」 「はい?」 何言ってるの?宮福さん。 彩花は今も元気だよ。 だって、昨日のメールでも言ってた。「元気だ」って。 「辛かったら、いくらでも相談聞くわ。ほんまに、彩花ちゃん無事やとええな。」
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