58人が本棚に入れています
本棚に追加
私は自分の住むマンションに着いた。
エレベーターのボタンを押して、来るのを待っていると、
「あ…朱音ちゃん。おかえり。」
「宮福さん!ただいま。」
宮福さんは、私達の隣の部屋に住むおばちゃん。
私は人見知りだから、最初は避けていたけど、最近は、宮福さんの優しさに気付いて、普通に親っている。
「…朱音ちゃんさ、ここ(大阪)に来る前は、どこに住んでたん?」
「福島です。3年くらい住んでたかな。」
「…やっぱり、仲良い子とか、おったんやろ?」
「うん!彩花って子とは、めっちゃ仲よかった!」
彩花は私が福島に住んでいた頃、同じ学校に通っていた親友。
放課後は、毎日のように、遊んでいた。
今でも、仲は良くて、よくメールや電話をしている。
「…彩花ちゃん、無事やとええなぁ。」
「はい?」
何言ってるの?宮福さん。
彩花は今も元気だよ。
だって、昨日のメールでも言ってた。「元気だ」って。
「辛かったら、いくらでも相談聞くわ。ほんまに、彩花ちゃん無事やとええな。」
最初のコメントを投稿しよう!