♯02『ランドセルと目玉焼き』

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「まふゆーっ…! 朝ごはん出来たから、早く食べちゃってー……!!」 「……う~ん…………」 お姉ちゃんの声が目覚ましとなり、アタシは目を覚ました。 ……せっかく………… はるるんとの新婚旅行に行った夢に浸っていたのにっ!! 綿密なるスケジューリングの末、やっと『夜のホテル』へと、場面は変わったのにィィッ!! ……名残惜しいけど、早く行かないと《お姉ちゃん》怒るからなぁ……… お姉ちゃんは、アタシと違い、見た目とは裏腹に意外と短気なあんちくしょうなのだ。 ちなみに朝ごはんは、ほとんど毎日お姉ちゃんが作ってくれる。 えっ?お姉ちゃんの歳?両親はどうしたって? ……読者だからって、調子にのらないでっ!! プライバシーに関わるから言いたくないわ! ……覚えておきなさい?このご時世、『個人情報の開示』はバカのすることよっ!! カン違いしないでね? 一応言っておくけど、両親はちゃんと『生きている』わよ? ほら、家族をぼかしとけばぶっちゃけ、後々の話で、後付けの設定がつけやすいじゃない?
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