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少しして、今度は華雲四季がやって来た。
四季も席官候補だ。
髪は美しい銀髪、瞳は淡い橙色だ。
四季「隊長、準備出来ましたよ」
奏海「もうそんな時間か…。
ごめん、もうちょっと待って」
四季「了解しました。
伝えます」
すんなり話が通った時。
亜実「奏海ー、まだー?!」
可愛らしい元気な声が四季の背中から届いた。
四季の背中に張り付いていたのは、伊東亜実だった。
茶色の髪を黄色のシュシュでツインテールをしている。
シュシュは以前奏海にもらった物で、とてもお気に入り、誰にも触られたくないらしい。
髪を結んだ時の長さは腰ぐらいだ。
亜実は奏海と巧が大好きだ。
声を聞き付けると飛んでくるほど。
奏海「亜実~、奏海じゃなくて中桐隊長!
そんな大きな声で呼び捨てしないの」
亜実「へへー、ごめんなさぁい!」
奏海「奏海って呼ぶのは小さい声で。
わかった?」
亜実「了解しましたぁ!」
亜実が去り、残った四季は言った。
四季「ちょっと違うと思いますよ、今の訂正は」
奏海「まぁ、いいじゃないの。
隊長なんて堅苦しくしなくても」
四季「あ、そう?
じゃあ今後一切敬語は」
奏海「あんたはちゃんと使って、隊長と呼びなさい」
四季「はぁ!?なんで?!」
奏海「んー、教育?」
四季「亜実より年上なんだけど!」
奏海「あの子は教育出来てるからいいんだよ」
四季「差別だ!!!」
四季は失礼しますと言うと、戸を乱暴に閉めて、大股で行ってしまった。
奏海「からかい甲斐のあるやつ(笑」
適度な息抜きをした後、残りの仕事に手をつけた。
残りはあと数枚だ。
日が沈み、ようやく奏海は仕事を終えた。
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