-Rose3 橙と金髪の男-

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 黒薔薇はそれに気付き、重い体をゆっくり持ち上げ、そこに近付いた。 「誰だ?」  剣を構えて、覗く。と、フーと安堵の溜め息が聞こえた。 「・・・さっきの子供か」  そこには、先程の半袖半ズボンの少年がなに食わぬ顔で居たのだ。 「なんだ、あんたらここに居たんだ」  彼は岩の下に入ってきた。黒薔薇は、剣をしまい、元の場所に戻る。 「さっきの…」  白薔薇の言葉が止まる。  名前が分からない。 「ん?名前か?俺には、名前なんてないぜ」  鼻をホジホジしながら、そう言った。二人は驚いた顔で彼を見た。 「……何だよ、その目……そりゃあ珍しいよなこんな事言うやつなんて」  フッ、と鼻くそを飛ばす。不機嫌な顔になった彼は、改めて二人を見ると、何かを悟ったのか口を開いた。 「そっか。あんたらも、痣持ちか」  何故か、溜め息を吐く。
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