-Rose3 橙と金髪の男-

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  「…薔薇か?百合か?」  黒薔薇が真剣な顔で見るものだから、突然彼は、ブフッ、と鼻で笑った。 「俺は、薔薇だよ」 「良かったぁ~」  その瞬間、黒薔薇の後ろで白薔薇は一気に肩の力が抜け、胸を撫で下ろしていた。 「そうか薔薇か…仲間という訳か」  それにしても、彼に恐怖心は無かったのだろうか。彼が百合だった場合、まだどうにかなったものの、もし、自分達の立場が百合で、彼が薔薇だったとしたら、危険だったかもしれない。よく、躊躇なく言えたものだ。  ふと、彼の視線が赤薔薇に行った。 「・・・黒百合の毒か」 「!?」  白薔薇は驚いた顔でまた彼を見た。そんな事、黒薔薇から聞いていなかったからだ。 「・・・・そうだ」  一瞬、眉を寄せたように見えたが、黒薔薇は二人に、赤薔薇の首に巻いていた布を外して、見せた。 「―!?」  そこには、紐状に赤薔薇の首を黒い斑点模様が囲っていた。
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