-Rose3 橙と金髪の男-

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  「何なのこれ!!?」  それを見た瞬間、白薔薇が叫んだ。  聞いてもなかったし、首に布を巻かれてたのは、この為だったなんて気づきもしなかった。 「黒百合の毒の糸だな…」  彼はそう言った。 「その名も、poison―「そのままじゃん」  白薔薇が割って入った。彼の顔が引きつる。 「白薔薇…」 「ぁ、すいません…」  黒薔薇の言葉に白薔薇は小さくなる。 「ゴホン、俺の名言ってなかったな」  気を取り直したようで、彼が口を開き、右袖をたくし上げ 「俺は、“オレンジの薔薇”!!皆からは変だが、オレンって呼ばれてんだ!」  仁王立ちになる。 「エラソーに」  白薔薇がポツリと不愉快そうに呟いた。 「煩せー!チビの癖に!」 「なっ!あんたとあんま背変わらないでしょうが!?」 「なんだと!?」  いがみ合う。  と、シュルルル、と小さな音で鞘から剣を抜く音が聞こえた。 「・・・お前ら、そんなに炎天下の下で干物になりたいのか?」 「「!!?」」  睨む黒薔薇が視界に入った。赤薔薇が起きる、とばかりに睨んでいた。その手には、鞘から抜かれた剣。  すいません、と二人は小さく縮こまった。 
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