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「うぅ…」
口を閉じた頃、赤薔薇が唸った。ゆっくりと瞼を上げ、こちらを向いた。
黒薔薇が、起きたじゃないか、とばかりに二人を睨みつけた。二人は苦笑。
「・・・黒、白・・・あとアンタ誰?」
オレンと白薔薇は、ずっこける。
「新しい仲間よ、赤薔薇」
「…そう…なの…」
そう言って、赤薔薇はゆっくり目を閉じていってしまった。
「赤薔薇!?」
白薔薇は驚き叫んだ。黒薔薇が慌てて、赤薔薇に駆け寄った。
「大丈夫だ。眠ってる」
「…良かった」
ホッと安堵した。
…毒…あれ?…やばくない?
ふと、白薔薇はそう思った。
「…急いだ方が良い。彼が危ない」
オレンの言葉に二人は顔を見合わせた。
「村まであとすこしだ。そこに材料も道具も完備してる」
「・・・貴方がするの?」
「あぁ。俺は医者だ。俺だけだ。まだ卵だが、腕はたつ。まかせろ」
また二人は顔を見合わせ、一つ頷いた。
「宜しく頼む…」
黒薔薇の頼みに自信満々にオレンは、頷き笑ってみせた。
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