10人が本棚に入れています
本棚に追加
先を進むと、左右に分かれた道。どちらへ行こうかと、右往左往する。
地図を開くのも億劫だ。何となくだ。足は何かに惹かれるように左を選んだ。
山に入った。道を進んでいくと間もなくして、山賊達に囲まれる。
「ほら兄ちゃん。食べ物とギル(お金)を寄越しな!!」
黒薔薇は目を細め、山賊達を見据える。
山賊達はヘラヘラと笑いながら、剣の切っ先をこちらに向けて構えている。
「ほら、寄越しな!!」
と、囲む山賊達が剣を振り上げて、向かってきた。
彼は剣を抜き、迎え撃つ。
「・・・邪魔だ、退け」
刹那、剣を横に振った。最初に向かってきた山賊の鼻の頭に筋が一本、入る。ドクドクと筋から血が溢れ出てくると、その山賊は悲痛を叫びながら、顔を押さえてその場に倒れた。
最初のコメントを投稿しよう!