-Rose2 百合の花-

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 白薔薇が街の散歩から帰ってくれば、二人の立場が逆になっていることに驚いた。 「ぇ、なんで黒が起きてて、赤薔薇が寝てるのよ!?」  混乱する。 「…話は後だ。街から出るぞ」 「ぇ?!」  黒薔薇は旅の支度をしながら、深い溜め息を吐いた。 「…何なのよ、もう」  白薔薇も溜め息を吐いた。  ーー出口門前。黒薔薇達は居た。  黒薔薇は赤薔薇を背負っていた。 赤薔薇…目を覚まさない。  白薔薇は、俯く。 「すいません黒薔薇さん。この街には、有能な医者がおりません。この先の村から来る医者がおりますが、その日までまだ先で」 「あぁ。分かった。世話になった」  黒薔薇は赤薔薇を背負い直す。
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