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「僕が小さい時に離婚したみたいです」
両親と絶縁した俺としては素直に同情できなかった。色んな事があった自分の子供時代を呪った。
もっともベタくんを励ましたい気持ちにウソはなかった。
「悪い事、言ったわね。
じゃあお父さんと家で何してるの?」
先にプラティさんが口を開いた。まあ、こう言うのはプラティさんの方が断然、得意だろう。
「学校で何があったか話してます」
それを聞いて俺は学校があった日に夕食を食べながら父と話すベタくんを想像した。
プラティさんも同じだったらしく。
「休みの日は?」
「さっき言ったのが休みの日です」
何やらベタくんは申し訳なさそうだった。
俺でも悟った。平日は父と会話が出来ず、休みの日にやっと会話が出来るらしい。そして釣りや遊園地に連れて行ってもらえないのだろう。
「えっと…」
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