チートなアイツ

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 高校生活。  それは人生の中で1番華やかかつ、青春のピークとも言える時期。  多くの学生は人生でたった3年間と言う短い期間中に、一生忘れない思い出を作るだろう。  ある者は、部活に学生生活を捧げ汗水を流してスポーツに取り組み  ある者は、仲間と切れない絆を結んだ一生付き合える親友を作り  ある者は、異性と付き合い恋愛を楽しんで大人の階段をゆっくりと昇る。  バイトに性を出しても良いと俺は思う。中にはネットの世界で交流するのも1つの楽しみ方だ。  勿論、勉強も大事だと思う。今の時代、大卒でも就職が満足に決まらないご時世だし。  しかし……一生に1度しかない花の高校生活を  俺は全ての物事に対して、『めんどくさい』、『だるい』で片付けていた。  ダチも彼女もいらない。バイトもめんどくさい。勉強はやったって何に役立つか解らない。部活なんて疲れるだけで何の得になるんだ。  皆、俺の為に色々説教してくれる。でも正直ウザいだけ。  腹から笑う事だって忘れたかもしれない。家では誰とも会話を交わさない。  おはよう、いただきます、いってきます、ただいま、お休み。  この最低限の家族コミュニケーションすら……めんどくさかった。  今日もベッドの上で携帯をいじるか寝るだけの……つまらない日々を過ごすのさ。
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