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次の日から顔がニヤけっぱなしの私。
お昼休みの食堂で香に
「あんたのそのしまりのない顔、なんとかしなさいよ。」
と指摘されてしまった。
「エヘヘ。」
「何があったの?」
香に話す?
どうする?
マスターに会わせてくれたのは香だしな…
「マスターの携帯ゲットした。」
「は!?」
「エヘヘ。」
香は身を乗り出し
「なんで!?どうして!?マジ!?」
「うん。」
「マジか~!」
驚くよね…
私は金曜日の歓迎会の後の話をかいつまんで説明した。
食事に付き合ったことにも驚いていたけど、宮本の行動にも驚いていた。
「宮本…どうすんのよ。しつこそうじゃん。」
「大丈夫でしょ。あれだけハッキリ言ったんだし。」
「ならいいけど。」
定食を食べていると、私の隣に定食の乗ったトレーが置かれた。
誰かな…と思い顔を上げると
「隣、いい?」
と宮本くん。
香はニヤニヤしながら
「どうぞ~。」
と私の代わりに言った。
「どうも。」
そう言うと宮本くんは私の隣に座った。
食べながら宮本は
「あのあと、追ったんだけど、追いつかなかった。」
と言った。
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