私の16回目の夏に

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澪「あかりー次移動だけど。」 あ「待って待ってー!!……あ」 はい。こんにちは。一応この物語の主人公の永江あかりです。 晴れて念願の穂稀高校に入学してから2つ目の季節の後半を迎えようとしている今日この頃、私は移動教室のため教科書など机をあさり探していた。 みんなもう移動したのか、教室には私と中学からの友達である澪しかいない。 …そう思ったが、ふと教室を見渡すと、一番前の窓側の席に小さな人影を見つけた。 澪「どうかした?」 あ「いや、あの子、佐藤さんも移動だよね?」 それは同じクラスの佐藤さんだった。彼女は机に突っ伏していて、たった今予鈴がなったが気づいていない。どうやら寝ているみたいだ…。 あ「佐藤さん…次移動だよ?」 私は名前をよんで肩をトントンと叩いてみた。 茉「春ちゃん!!」 その瞬間、佐藤さんはいきなり叫んで立ち上がった。 び、びっくりした。夢でも見ていたのだろうか。 あ「しゅ…んちゃ…ん?」 驚く私を見て佐藤さんは顔を真っ赤にし、勉強道具を持って教室を飛び出してしまった。 あ「どうしたんだろう…?」 澪「…さあ?ってやば!!本鈴なるよ!!」 あ「う、うそっ!!急ごう!!」 佐藤さんを追いかけるように私たちも急いで教室を飛び出した。
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