夏の始まり

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何故俺の隣に新入生代表にして、二つ名所持者のリーゼが朝からいるのかというと、レイヴンの件で俺達はリーゼの家のしきたりにのっとりパートナーというものになった。 それからはこうして毎日一緒に学校へと通っている。そういう決まりらしい、リーゼ曰く。 ちなみにレイヴンのことに関する一切のことはほかの愉快な仲間達には言っていない。 言うなれば、俺達二人だけの秘密だ。 ……自分で考えといてあれだが、今のはなんか恥ずいな。 「あ~、レイ、さっさと学園に行って涼しいクーラーのある教室に行きましょう。このままだと茹でて死ぬわ」 「それには賛成だが…リーゼは風を操れるんだからそれで冷風とかおこせんのか」 「能力使うにも体力と精神力使うでしょ。私は団扇みたいな現象はごめんよ」 ああ、あれか。団扇は仰いでると涼しいが、やめたとたんさらに暑くなる。 「……さっさと行くか」 俺達は数少ない木陰を頼りに学園へと歩き出した。
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