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ガラッ
「宗次郎、朝餉の時間だ」
「あっ!土方さん」
「歳兄ー!」
瑞稀は土方が来るなり、飛び付いた。
「うわっ?なんだよ。瑞稀。って柳田先生、今日は大丈夫なんですか?」
土方歳三。
近藤の友で、試衛館で世話になっている。美丈夫で剣の腕が立つので、女達には好かれるのだが、女癖が悪い。
昔養子になった家の使用人を身篭らせるという、青春時代を送っていた。
「あぁ、歳か。今日は気分が良くてな。久しぶりに一緒に飯を食べないか?」
「そうか…それは良かったです。それじゃあ頂きましょう」
「わーい!歳兄行こ!宗次郎も!」
「うわっ!」
「もっとゆっくり歩け、馬鹿!飯は逃げねぇだろうが」
瑞稀は宗次郎と土方の肩を押し、走った。
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